2回目にして24時間

支払いを無事に終えるには先日の10000円では足りない。一気に稼ぐために24時間調査に臨むことに決めた。

 

24時間調査は何のスキルもない人間が20000円以上をたった1日で稼げるという、これだけ聞けば夢のような業務。
その時の僕には魅惑的な響きだった。

 

そんな僕に、先日登録した会社からうってつけの案件のメールが来た。一度調査員として登録すると、メールで直接調査の募集が来るようになっているのだ。

 

その案件とは24時間調査が2日間分あるというもの。流石に48時間ぶっ通しということはなく、一日を間に入れてのスケジュールだった。
一日分の報酬が実働16時間で21000円。両日こなせば42000円の大金がわずか2日間で手に入ってしまうのだ。
これでクレジットカードの使用額を支払うことができる。

 

12時間、16時間で終わったり、1日で終わったりするローテーションも用意されていたが、僕は迷わず2日間の24時間調査に臨むことに決めた。

開始前から暇を持て余す

前回のように調査会社で説明を受け、調査地点最寄りの駅へと向かう。

 

今回は暇つぶしのために本やゲーム機をちゃんと用意したし、防寒対策もきっちりやっておいた。

 

ただ、今回は新しい問題が生まれた。1つは始まるのが深夜の2時だということ。
そんな時間に終電があるわけがない。調査開始までの間何処かで暇をつぶさなければいけなかった。

 

幸いマクドナルドが近くにあったので、そこで暖を取る。
この国はどいつもこいつも24時間営業。なんて無益なんだ、と常々考えている僕もこの時ばかりはそんな風潮に感謝しなければいけなかった。
それとも、外国のこういうアルバイトでは休憩所も確保されるものなのだろうか。

 

ともかくとして、今度の調査では周辺の地図をネットで探して持って行こうと決意した。

 

 

  • 調査地点と集合場所周辺の地図をプリントして持って行こう

深夜の調査

そして集合時間がやって来た。今回もチームにわかれて調査するわけだが、調査地点が近かったので歩いて移動する。
荷物がちょっと重かった。

 

程なく調査地点に到着。お互いに挨拶を交わし、早速調査開始。
今回は2地点を3人で交代して調査することになっていた。つまり、3時間のうち1時間は休憩ということであり、そういう意味では前回の調査より気が楽だった。

 

深夜の調査は確かに辛いものではあったけれど、こんな時間帯に気兼ねなく外をふらふら出来るというのはちょっと楽しかったし、少しずつ夜が明けていくのを眺めるのは実際新鮮だった。

不安定な精神状態

そのまま調査を続け日没を迎えた僕は、ちょっとしたハプニングを起こした。
こともあろうに調査結果を記入するためのボールペンを休憩中に紛失してしまったのだ。

 

コンビニで買おうにも、既に休憩時間は1分を切っていた。
やむを得ず、次休憩に入る人にお金を渡して新しいボールペンを買って欲しいと丁寧に頼んだ。

 

「俺をパシるとか舐めてんのか」
彼から返って来たのはだいたいこんな感じの意味の言葉だった。

 

一緒に仕事をしている立場で、仕事をスムーズに進める協力をして欲しいと頼んでいるつもりだったので頭の中が真っ白になり、何も言い返せなかった。
もちろんお礼をするつもりだったし、出会ったばかりの人物を見下す趣味は無い。

 

結局その場は僕こんな風に上半身を垂れて→┏ 平身低頭謝って収まったのだが。10秒間ぐらいこの姿勢を保っていた記憶がある。

 

僕もそうだが2日に渡る徹夜で彼も心の状態が不安定だったのでは無いかと今になって思う。

 

それともどんな形であれ、こういうシチュエーションで頼みごとをした僕がいけないのだろうか。2年以上経った今でも悪いことをしたという自覚が未だに湧かないけれど、この体験談を見てくれているあなたはたぶん、僕に非がある、と感じることなんだろう。

 

ともかくとして、交通量調査においてこれからは最低限のやりとり以外はしないようにしようと固く心に誓ったのだった。
あと、落し物はちゃんと防ごう…。

 

 

  • 長期間の調査は心身共に負担がかかる。他の人に何かを頼むのはやめよう。

1日目終了〜始発が来ない

ちょっとしたハプニングを越え、どうにか1日目の調査が終了。
最後の休憩時間を過ごすのはローテーション上僕だったので、調査用紙と機材の返却を残ったメンバーに任せて帰ることに。

 

これは僕から申し出たことではなく、交代に来た人から提案されたこと。後で調べてみるとどうやら交通量調査の慣習みたいなものらしかった。
報酬は2日目の調査が終わってからまとめて渡されることになっているので、正社員のスタッフにひと声かけ、帰路に就いた。

 

が、現時刻は午前1時。始発は6時前である。どうしようかと少し考えた挙句、なるべく自宅に近い駅まで始発がある時刻になるまで歩いて帰ることにした。
従来なら漫画喫茶でも探してそこで間の1日を送るのだろうけど、その時の僕には出来るだけお金が必要だった。

 

地図を持っていなかったので、交番の警官に道を聞きながら帰った。

2日目〜担当地点変更

2日目も深夜2時から調査開始なので、自宅からまた同じように調査地点の最寄り駅に向かうことに。

 

が、今回は別の地点の調査を頼まれた。
困り顔のスタッフに聞いた所、1日目でギブアップした調査員の穴埋めをして欲しいとのことだった。

 

こういうハプニングはきっと日常茶飯事なのだろう、そして元いた地点のローテーションはどうなるのか、調査する地点を減らすのか、などとぼんやり考えながら、引き受けることにした。

 

時間は1日目と同じように流れていったが、車も人もあまり通らない地点での調査だったのでとても気楽だった。

 

 

2日目はそれ以外特に事件らしい事件も起こらず、無事に調査は終了。
僕は申請書と引換に42000円を受け取り、今度は始発の電車に乗って帰路に就いたのだった。

深夜ならではの過ごし方

今回の暇疲れとの戦い方。

 

暇疲れと闘いながら24時間起きっぱなしというのは流石に無茶なので、夜間は深夜ならではの過ごし方をすることに。

 

休憩時間は近くに公共の施設が公園ぐらいしか無かったので、不審者扱いされることを覚悟して寒空の下ベンチに座って仮眠を取った。
休憩のたびに飲食店に入り浸りたくはなかった。

 

また、正社員のスタッフからアドバイスを受けたが「調査中に目を閉じると良いよ」とのことだった。
何かが通ったときは決まって音がするので、軽いまどろみからはすぐ立ち直れるという寸法らしい。そんなことをスタッフが推奨していいのかと思ったが、正直ありがたかった。

初めての交通量調査
交通量調査1回目。オーソドックスな交通量調査でした。
空港のバスゲートでの調査
学生時代の管理人の交通量調査体験談。
公園での交通量調査
学生時代の管理人の交通量調査体験談。